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早速ですが、日々段ボールを扱っているEC事業者様や段ボールを用いて作品作りをされている作家様、こんな経験はございませんか?
「同じ段ボールなのに前回購入した時と色が違う…」
「注文する段ボールや発注先を間違えたかな?」
しかし、確認したところ、特に間違っておらず、「なんで?」「返品したい」と思った経験がある方いらっしゃるかもしれません。
これ驚く方も多いかもしれませんが、同じ会社で同じ段ボールを注文しても毎回色は同じではないのです。
「えー!?」、「困る」と思った方、お気持ちお察しいたします。
ブランディングの為、段ボールを使って作品を作っている方にとって、色味をなるべく統一したいという思いは当然かと思います。色味に対してシビアになるべき立場ですからね。
そこでこの記事では、なぜ購入する度に段ボールの色が異なるのか、また購入する際の裏技についてご紹介いたします。
パッケージ通販会社におよそ7年間勤務し、5,000件以上のパッケージ製作サポートを行い、段ボールやパッケージの分野に精通している私の経験をもとにまとめております。
購入する度に段ボールの色が異なる理由は、大きく「1.段ボールには古紙が含まれること」、「2.発注先が複数の製紙メーカーから段ボールを仕入れていること」の2つの理由が考えられます。
段ボールの色が異なる理由や購入する際の裏技を知って、ブランディングや作品作りに役立てましょう。
段ボールの色が異なる理由と購入の際の裏技
それでは、段ボールの色が異なる理由と購入の際の裏技について解説していきます。
1.段ボールには古紙が含まれる
段ボールにはそもそも古紙が含まれます。
そのため、原材料になる古紙の状態によって色が変わるということです。
古紙が含まれないバージンパルプというものもありますが、ほとんどの段ボールには古紙が含まれます。
段ボールのリサイクル率は95%以上と言われていますからね。
古紙を原料にしている関係上、古紙の色合いが異なれば当然仕上がる段ボールも色が変わることは当然なのです。
これに関しては、対策の打ち用がないので、認識しておきましょう。
2.発注先が複数の製紙メーカーから段ボールを仕入れている
発注先が段ボールを原紙から作っておらず、製紙メーカーから仕入れて加工するいわゆるボックスメーカーの場合、複数の製紙メーカーから段ボールを仕入れている場合があります。
同じ材質の段ボールでも、製紙メーカーが異なると色合いに差が出ることがあります。
例えば、初回に購入した際は、発注先が「製紙メーカーA」から仕入れた段ボールを加工していたが、2回目に購入した際は、「製紙メーカーB」から仕入れた段ボールを加工していたとしたら、色味に差が出てしまう可能性があるということです。
上述した「1.段ボールには古紙が含まれる」よりこちらの理由の方が色味の違いが大きいことが多いです。
ボックスメーカーが複数の製紙メーカーから段ボールを仕入れる背景として、ボックスメーカーはある程度まとめて材料になる段ボールを製紙メーカーから入荷しますが、入荷しやすいサイズや価格がその都度異なるため、使い分けをします。(※1社に依存せずに、何かあったときのリスクヘッジとして複数社に依頼する意味合いもあります。)
少し難しいかもしれませんが、ボックスメーカーは少しでも仕入れを安くするため、運用上の都合のために、仕入れ先を状況によって選択しているとご理解ください。
ただし、色味についてのクレームは多いので、ボックスメーカーは同じ種類の箱は同じ製紙メーカーから材料を仕入れてくれたら有難いですよね。
そこで購入の際の裏技ですが、発注先のボックスメーカーによっては、「材料メーカー指定」のお願いをすることで、以前と同じ製紙メーカーから入荷した段ボールで加工をしてくれる場合もあります。同じ製紙メーカーでももちろん個体差は出ますが、一度ご相談してみる価値はあります。
ただしこれは「特別対応」になることから、購入者の購入回数や購入金額等が判断基準になる可能性がありますので、確約できないことをご了承願います。
3.材質の誤り
最後に上記1、2の理由ではなく、誤った材質の段ボールで加工されてしまったという可能性について言及いたします。つまり「人的ミス」の可能性ということです。
ボックスメーカーは、日々かなりの量の材料段ボールの発注を行っていますので、必ずと言っていいほど人的ミスは発生してしまいます。
これは材料を注文したボックスメーカーのミスか製紙メーカーのミスかは、その状況次第ですが、いずれの場合も、いかんせん前回との色味の比較ができないので、ミスにも気付かないという場合が多いです。
購入者は、前回の段ボールが在庫として残っていれば、見比べてその違いに気付くことができるかと思いますが、ボックスメーカーも製紙メーカーもその違いに気付くのは容易ではありません。
そのため、どうしても色味の違いに納得できない方は、発注先に連絡をして、前回の段ボールと今回の段ボールを送り、材料の発注履歴と併せて確認をしてもらいましょう。
またそれ以外の理由として、稀に発注先が、何らかの事情で、前回から段ボールの材質を変えている場合があります。材質が変わると古紙の配合比率も変わることから色味も差が出ます。
材質変更については、本来通知があるかと思いますので、可能性としては低いかと思いますが、念の為認識しておきましょう。
まとめ
以上、段ボールの色が購入の度に異なる理由と購入の際の裏技について解説いたしました。
解説してきた通り、段ボールの色に差が出てしまうことは、そもそも当然のことなので、発注先に圧力をかけたりなどは絶対にやめましょう。あくまで交渉の姿勢を尽くし、発注先と良い関係性を作って、良いお取引を心がけましょう。
良い関係性が結果として、より良いブランディングや作品作りに繋がることでしょう。
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