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パッケージデザインを制作する際、必須となる作業が「塗り足し」をつける作業です。パッケージの印刷は少なからずズレが出ますので、全体に印刷が入る、もしくは面の際までデザインが入る場合は、ズレて余白が出てしまわないように、5mm程度の塗り足しを付ける必要があります。
そこで、この記事では、パッケージ通販会社におよそ7年間勤務し、パッケージデザインに関する実務作業も行なっていた私の経験を基に、パッケージの全体に色を付ける際に塗り足しを付ける方法について解説していきます。
1.塗り足しを付ける具体的な方法
早速ですが、実際に塗り足しを付ける手順を解説していきます。
①「レイヤー」ウィンドウの右上のメニューから『レイヤー名(※ここでは展開図)」を複製』で展開図のレイヤーをコピーし、複製した展開図レイヤーを選択します。
※元の展開図は編集が出来ないようにロックをかけます。
【※①の作業の解説】
展開図のレイヤーを複製して、複製した展開図を元に塗り足しのガイドを作っていきます。元の展開図レイヤーを誤って編集してしまわないようにロックをかけておきます。
②「選択」→「すべてを選択」で図面を選択します。
【※②〜⑦の作業の解説】
塗り足しのガイドを作ります。展開図の外側5mmの部分に枠線を設けます。
③「オブジェクト」→「複合パス」→「作成」を選択します。
④「オブジェクト」→「パス」→「パスのオフセット」を選択します。
⑤「オフセット」の欄に「5mm」と入力する。展開図から5mm外側の位置に枠が出来ます。
⑥内側にも枠線が出てきてしまう為、「ダイレクト選択ツール」で内側の線を選択し、【Delete】キーで消していきます。
⑦一部いびつな形になってしまう箇所が出てくるかと思いますので、「ダイレクト選択ツール」で該当箇所を選択し、輪郭を調整していきます。※ある程度アバウトで問題ないので、内側の輪郭と同じ形になるように調整します。
⑧「選択」→「すべてを選択」で図面を選択します。
【※⑧〜⑪の作業の解説】
色を指定して枠内を塗り潰します。
⑨「オブジェクト」→「ライブペイント」→「作成」を選択する。
➉キーボードの「K」を押すと、色を指定して塗り潰しの作業が出来るようになりますので、図面をクリックし、図面全体を塗り潰します。
⑪「展開図」レイヤーのロックを解除し、完成。
以上で図面全体から5mm外側に塗り足しを付ける処理が完了しました。
図面全体を塗り潰す作業は結構多いかと思いますので是非お試しください。
※今回解説させていただいた方法は独自の方法になります。
輪郭が複雑な形になりがちなパッケージデザインにおいて汎用性が高い方法かと思います。⑦の枠線の輪郭の調整作業がある程度アバウトな方法になりますが、パッケージデザインの塗り足しの精度は、ある程度アバウトでも問題が無いので、その前提でこの方法をご紹介させていただいております。その点、予めご了承ください。
2.まとめ
今回はパッケージデザインの制作にあたり、全体に色を付ける際の塗り足しを付ける方法について解説しました。
依頼する業者によっては、展開図に塗り足しのガイドが無い場合も多いので、
この方法をマスターして、不備無くスムーズにデザインデータを入稿しましょう!